3月20日(月)、羽田イノベーションシティ「PiO PARK」にて開催された「自社商品のつくりかた勉強会」にて、弊社代表の多田が「公的助成金を活用した製品開発 速度の向上と負担の軽減」をテーマに講演を行いました。
今回の記事では、同勉強会における多田の講演およびグループディスカッションの様子をお届けします。
【開催概要】
■日時:2023年3月20日(月)
■会場:羽田イノベーションシティ Zone K 2階 「PiO PARK」
■主催:公益財団法人大田区産業振興協会
《詳細情報》
「PIO PARK」とは
会場となった羽田イノベーションシティ内に位置する「PiO PARK」は、公益財団法人大田区産業振興協会が運営する交流スペースです。
イベント開催やコワーキングスペースとしての利用のみならず、PiO PARKを拠点としたミニ展示会やプラットフォームの立ち上げといったプロジェクトの創出も行っています。
羽田空港から1駅の天空橋駅直結という立地は、国内のみならず海外からもアクセス至便です。
「自社商品のつくりかた勉強会」とは
弊社は大田区様と協働し、大田区内外のものづくり企業やデザイナー、小売り・流通企業や大手メーカー関係者などの協業による付加価値創造を目指す場として、「自社商品のつくりかた勉強会」を立ち上げました。
同勉強会では、会員企業間の連携を醸成しながら、高速プロトタイピングや工業デザイン、中小企業のための販路開拓手法などを学び、「脱下請け」や「メーカー化」に向けた知見を深めていくことを目的としています。
講師として、弊社代表の多田および、協力企業であるファクタスデザイン社の鉢呂様が基本講師となり、「自社で開発をはじめる自社商品」のつくり方や売り方について講演を行います。
さらに、参加企業間での具体的な開発事例や売買関係を構築し、個別相談にも対応することで、技術や収益性の高度化を目指しています。
多田の講演「公的助成金を活用した製品開発 速度の向上と負担の軽減」について
多田は「公的助成金を活用した製品開発 速度の向上と負担の軽減」をテーマに、製品・サービス開発の負担軽減手段としての公的補助金・助成金の活用方法についての講演を行いました。
さらに、今回は講演後に同テーマに関するグループワークを行い、参加者同士のディスカッションの機会を設けることで、より深い知見の獲得やアイディア創出を目指しました。
マーケットのグローバル化が進む中、製品のマーケットインまでの期間短縮が求められている昨今。
実際に取引相手として世界を視野に入れた場合、顧客数は25倍以上にもおよび、売上増のチャンスが広がります。
しかしながら、現実的なコスト面を鑑みると、日本の中小企業がグローバルマーケットで戦うためには、低負担での製品開発が求められるでしょう。
そのような状況下において、製品・サービス開発の負担軽減手段としての公的補助金・助成金活用という一助は、世界進出を見据える中小企業における活路となり得ます。
実際に、弊社では2018年から2022年にかけて、22件の公的助成金を獲得し、自社製品の開発力の助力としています。
しかし、本講演においては、単なる公的助成金の申請のコツについての紹介のみを行うことを目的とせず、助成金を活用している企業であるからこそ語ることができる、活用に至る苦労話や生の声を伝えることに注力しました。
上記を踏まえ、本講演においては公的助成金活用の目的を整理し、中小企業であるからこそ活用をオススメしたい公的助成金を紹介したうえで、その後のグループワークを通じて申請におけるフレームワークを疑似体験することで、実践に活かせる知識の会得を目指しました。
グループワーク
講演後のグループワークでは、5名前後の1テーブルをそれぞれひとつの企業と見立て、顧客ニーズと市場動向を踏まえたうえで注力商品・サービス・事業を決め、その強みや販路開拓等の取り組み、業務効率化(生産性向上)の取り組みと期待される効果について意見が交わされました。
そのうえで、公的助成金獲得におけるフレームワークを体験できるよう、どのようなストーリーで申請書を通すかという点についても検討がなされました。
多田はグループワークの狙いについて、
「せっかく参加者の皆様に来ていただいたからには、場の雰囲気を感じながら意見交換を行う場をご提供できたらと思った」
と語り、他の参加者と意見交換をしながらひとつの事例を検討することで、個人で取り組む場合よりも高い学習効果とアイディア創出につながる機会を意図したとのことでした。
ディスカッション内容の発表
ディスカッション後には各グループの代表者による発表が行われ、実際に参加者の自社で行っているサービス事例の検討や架空商品の事例など、多岐にわたるアイディアが出されました。
発表後に行われた講評では、いかにして公的助成金の申請を通すかという観点において、多田は「事業計画のストーリーのわかりやすさ」の重要性を強調しました。
申請書を受け取る担当者は、自社商品・サービス・事業に関する専門知識や業界知見などがない状態で申請書を目にするケースがほとんどです。
そのため、商品・サービス・事業をわかりやすく端的に伝え、さらには自社のみならず業界や社会全体にとっても恩恵があるというストーリーを伝えることができると、採択につながりやすくなると私たちは考えています。
さらに、自社商品・サービス・事業を知らない社外の相手に対し、どのようにその内容を伝えるかという点について考えることは、一歩引いた客観的な視点を持つことにもつながり、これまでとは違った角度での気づきを得られる効果も期待できます。
講演・グループワークの反響
多田は今回の開催を振り返り、「助成金申請の経験がない人にとっても、グループワークを通じて申請を疑似体験したり、他の人の意見に触れることで自分ならではのアイディアが出てきたりと、次のきっかけにつながったらいいなと思う」と語りました。
実際に同勉強会終了後には、グループワークを行った参加者同士でディスカッションの続きを行う様子や、商品の設計図を広げて盛り上がる様子も見られました。
今後も中小企業において、公的助成金が各社の推進力となることを期待するとともに、助成金の申請や活用にあたり、今回の講演内容やグループワークでの議論がその助力となれたら嬉しく思います。
あわせて、今後も多くの方々に、弊社や弊社製品に興味を持っていただけますと幸いです。
なお、本講演内容を含むお問合せにつきましては、直接弊社までご連絡ください。